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植物の細胞

植物の細胞を立体的に描いた図をご覧ください。細胞と言えばよく動物の細胞と対比して説明されますが、ここでは植物細胞だけを取り上げます。細胞の種類は植物により色々あり、形、大きさも多種多様ですが基本構造は同じです。図は概念的なものとお考えください。植物細胞は細胞膜の中に核、ミトコンドリア、小胞体、、リボソーム、葉緑体、ゴルジ体などの器官を含んでいます。その細胞は細胞壁を介して他の細胞と連なり植物体を形成しています。この図をしっかりと頭に入れていただくため大きく拡大して表示しています。この細胞こそが現在ある植物生命体の小宇宙であり、最小の単位です。しかし、元をたどれば、これはいくつかの単細胞生物が進化の過程で合体してできた生命共同体であるという説があり、最近それが正しいことが明らかになってきました。
図は高校生物の学習資料として使われている「生物図説」(秀文堂編集部編、秀文堂)から引用させていただきました。

植物の細胞
さて、細胞の中にある器官は一体何でしょうか。個々にその働きを見てみましょう

核はその生物の基本情報を収め、生命体維持のための各種指令を出している場所です。帯状の染色体は設計図にあたり、遺伝情報は染色体を構成するDNA上の遺伝子に書き込まれています。この情報はコピーされ(RNAとよばれる)、リボソームに送られ、命令を実行するために必要なタンパク質が合成されます。


小胞体

細胞内をタンパク質が移動する際の通路としての役割を果たします。


ミトコンドリア

ミトコンドリアは細胞が生きるため、ひいてはその生命が生きるためのエネルギーを作る器官です。実際にはATPというエネルギーを発生する物質を作ります。ATPは各器官に送られ、分解の過程でエネルギーを発生し、ADPという物質に変化します。


ゴルジ体

細胞内で出来た命令伝達物質やATPを必要な生命体の各部分に送り出す窓口です。


リボソーム

遺伝情報命令書ともいえるRNAに従って特定のタンパク質を合成します。


葉緑体

層状に積み重なった座布団のような構造をしています。座布団に当たる部分はチラコイドと呼ばれクロロフィルがあり、緑色をしています。葉緑体は光を吸収して二酸化炭素と水からデンプンを合成する重要な役割を果たします。


液胞

糖や有機酸、色素などの水溶液で、この大きさは図では小さく描かれていますが実際の植物では細胞の大部分を占めます。細胞の吸水、老廃物貯蔵の役割を果たします。この液胞が小さくなると植物はしおれて見えます。


細胞膜

リン脂質ででき、ところどころにタンパク質が埋め込まれています。細胞内の物質を被覆し、タンパク質を通して、細胞の内と外との物質のやり取りをしています。


細胞壁

細胞膜の外にありセルロースなどの丈夫な繊維でしっかりした壁を作っています。この壁があるために液胞に十分水が満たされパンパンになっても細胞が破れず、植物がしゃんとした形を保つことができます。